海外からのお土産といえば、お菓子といった食材や美容品、現地の名産品など色々とあります。
そしてその中で、「ナイフをお土産にしたい!」という人も少なからずいるのではないかと存じます。
お土産屋やマーケットでは、十徳ナイフなどの刃物を定番商品として扱っている店も多く、旅行者が目にする機会は多いです。
デザイン性に優れたものも多いので、ナイフコレクターでなくとも「欲しい!」と思う人は少なからずいるのではないでしょうか?
で、結局持ち帰れるの?という話ですが・・・結論を言うと、
預かり手荷物に入れて、銃刀法に違反していなければ持ち帰れます!
ただ、いろいろとルールもあるので詳しく説明していきますね。
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飛行機内に刃物は持ち込めない!
機内は刃物持ち込み厳禁です。
そりゃそうですよね。
持ち込んだら「ハイジャックするつもりだなオメー」と思われても仕方ないです。
まあ、出航前のカウンターで「刃物は持ち込めません!」と散々書いてありますし、ここらへんのルールは大丈夫でしょう。
注意してほしいのは「荷物を預かってもらったあと、うっかり機内持ち込み手荷物に刃物を入れたままにしてしまった」というパターン。
気づいた時にはすでに遅し。こうなると没収される他ありません。
幸いにも僕はまだやってしまったことはありませんが、知り合いの旅行者でうっかりしてしまったという話を聞いたことは何度かあります。
これに関しては、むしろ旅慣れた人の方がやってしまいがちかも知れません。
なので刃物は絶対に預かり手荷物に入れること!
そして荷物を預けてもらう前に、今一度確認しましょう!
あ、一応機内であっても、小型のT字剃刀や爪切りなんかは大丈夫みたいです。
もし心配なら、搭乗する前に航空会社または空港で確認しておいた方がいいでしょう。
特に↑のようなアーミーナイフは、機内持ち込み手荷物に入れて没収されてしまう人が多いみたいです。気を付けるべし。
銃刀法に違反した刃物はダメ!
銃刀法、および銃砲刀剣類所持等取締法に違反したものは、お土産NGです。
お土産で日本に持ってくるんだから、当然と言えば当然です。
ですが、どんな刃物が引っかかるのかを知らなくて、間違えて違法なものを持って帰ってしまったというパターンもあるので注意する必要があります。
日本では、法律で「刀剣類」に定められているものは所持できません!
刀剣類に分類されるものについては、以下にまとめてみました。
刀剣類に分類され所持できないもの
・刃渡り5.5cm以上の剣
・飛び出しナイフ
銃刀法で所持できない刃物については「そのナイフは違法?銃刀法で所持できない刃物について調べてみた」という記事に詳しく書いてあります。事前に確認して、税関で止められないよう注意していきましょう!
海外からの持ち帰りで特に気を付けたいのは、刀身の両方に刃がついてる「ダガー」のようなタイプ。
これは一見はナイフのようですが、日本では剣に分類されるので、刃渡り5.5cm以上のタイプは持ち帰れません。
また、ナイフのようでも刀のように「反り」があれば刀に分類される可能性が高いです。
事前にしっかり確認していきましょう。
基本的に、国内の信頼できるショップで売ってるのと形状が同じ刃物なら、銃刀法に関しての問題はないでしょう。(美術刀は除く)
もしそれでも心配なら、警視庁や県警にある問い合わせフォームでメッセージを送って確認するしかないかな・・・。
それと刃の長さを図りたい場合ですが、旅行中は定規持参の人はあまりいないかと思います。
ですが、下の画像みたいにスマホのアプリを使えば長さを図れます。
僕の場合はiPhoneなので、本体に元から計測ツールが入ってました。
・・・写真のは普通のシースナイフだから、長さ図っても意味ないんだけどね。
その他気を付けること
基本的には「預かり手荷物に入れること」、そして「銃刀法で日本国内での所持が認められているもの」であれば、ナイフをお土産に持ち帰ることが出来ます。
ただし、細かいことですが他にも気を付けなければいけない事があるので、簡単にですが説明しますね。
帰国後はまっすぐ帰れ!
ナイフをお土産に買った場合、帰国後は寄り道せずに帰らなければいけません。
なぜかって?それは法律で決まってるからです。
以下、銃刀法第二十二条の記述を引用しますね。
第二十二条 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが八センチメートル以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りでない。
分かりやすく言うと、「業務や正当な理由なく、刃の長さが6cm以上の刃物を携帯することは禁止」ってことです。(折り畳み式ナイフとかハサミの中には8cm以下であれば大丈夫な場合もある。)
お土産として買って持ち帰るのなら、正当な理由として認められます。
しかし途中で寄り道してしまうと、罰則の対象となってしまう可能性があります!
「じゃあ、刃が6cmより短ければ大丈夫なのか?」というと・・・・・・それがね、全然大丈夫じゃないのですよ。
以下、軽犯罪法の一部記述を引用します。
第一条 左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
二 正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者
つまりこんな感じ。
ふーん、じゃあいいよ。
そう。銃刀法が認めても、軽犯罪法は認めてくれないのです。
結局のところ、刃の長さがいくら短かろうが、意味なく携帯するのはNGです。
寄り道はあきらめて、帰国したらまっすぐ帰りましょう。
旅行帰りだと寄り道する人は多くないかもですが、頭の隅にでも覚えておいてください。
刃物は必ずケースや鞘に入れる
これは「気を付けること」というより「常識」。
そのまま刃物を入れたら、荷物を突き破ってしまう事があり大変危険です。
また、刃を通さないような素材のトランクでも、空港職員が中の確認するときにケガをしてしまう可能性もあります。
折り畳みナイフのように刃を露出させてないタイプでも、何かのはずみで飛び出さないとも限りません。必ず収納するようにしましょう。
間違っても「荷物を減らすために収納ケースを捨てる」みたいなことはしないで下さい。
旅行で荷物を少なくしたい気持ちは痛いぐらい分かりますが、絶対に駄目です。
下手したら帰国後、自分で荷物を開けたときにケガする恐れもあります。
ケースや鞘は普通は購入時についてるはずですが、個人がやってる露店やマーケットでは例外もなくはなかったりします。
そういうときでも、ケースの代わりになるものに入れて、危険のないようにしましょう。
ナイフを預かり手荷物に入れると、中身を確認される可能性がある
絶対にそうなるとは言えないですが・・・、ナイフのように凶器になりえるものを荷物に入れていたら、中身を確認される可能性は高くなると思っていいでしょう。
荷物のチェックは通常だとX線に通して確認するだけですが、その段階で問題ありそうなものがあれば中を確認されます。
アメリカ便だと無作為なところがあるので、刃物や危険物の疑いのあるものでなくても開けられる事は多いそうですが・・・・・・。
僕もフランス行ったときですが、帰りの便でトランクをチェックされました。
旅行中にフランス南部の名産品である「ラギオールナイフ」を買ったのですが、それが恐らくの原因でした。他に対象となりそうなものは持ってなかったですし。
もちろんテロとか色々と厄介な問題もありますし、トランクを開けられることに対しては何も否定しません。
しかしそのせいで、トランクベルトが紛失し、荷物の中のお菓子は外箱がつぶれて粉々になっていました。
ええ、チェックされるのは仕方ないことです。仕方ないことですが・・・ねぇ?
もうちょい丁寧に扱ってもらえないものだろうか・・・。
お菓子は割れやすいから手荷物にするべきだったかなーと思うけど、トランクベルトはユルセナイ・・・。
こんなこともあるので、ナイフを預かり手荷物に入れたときは、貴重品や割れ物は機内持ち込みの方が安心です。
まとめ
銃刀法で所持禁止の刃物
・刃渡り5.5cm以上の剣
・飛び出しナイフ